パンダプラティの飼育方法(混泳・寿命・繁殖・水草・餌)

プラティの特徴
卵胎生メダカの一種でアクアリウム界では昔から人気の高い熱帯魚です。
現在では様々な改良品種が出回っており30種類近くのバリエーションが存在します。
非常に可愛らしい見た目と飼育の簡単さから入門種とされていますが、病気には弱いところがありますので、水質や水温など飼育環境には注意しましょう。

飼育難易度は?

初心者〜中級者向け

 

白と黒のツートンカラーが可愛らしいプラティです。

その見た目通りパンダカラーであることからこの名前がつけられました。

プラティの改良品種の中でも比較的人気のある種で、安価で購入できることから入門種として知られています。

飼育難易度は他のプラティ同様に簡単で、初心者の方でも問題なく飼育する事ができます。

ただし病気には弱いため、水温や水質には注意して飼育する必要があります。他の熱帯魚と混泳をする場合は大きめの水槽とろ過能力の高いフィルターを用意して飼育してあげましょう。

他種と混泳はできるの?

注意が必要です

 

基本的には混泳する事が可能です。

コリドラスなどの底層を縄張りとする熱帯魚だけでなく、中層付近を縄張りとする熱帯魚であったとしても身体の大きさに差がなければ特に喧嘩をすることもありません。

しかし同種間での混泳は若干注意する必要があり、個体によっては喧嘩をするものも稀にいるため注意が必要です。もし同種間で混泳をする際は大きめの水槽で、念のため隠れられる場所を作ってあげるといいでしょう。

中型種や複数飼育の際は水質悪化のスピードが早くなりますのでろ過能力の高いフィルターを用意しましょう。

またエンゼルフィッシュなどの性格のきつい熱帯魚と混泳する際は注意が必要で、身体が小さいパンダプラティと混泳させてしまうといじめられてしまう事がありますので混泳させる場合は大きめの水槽を用意してあげるようにしましょう。

カラシン
グッピー
シクリット
ベタ ×
オトシン
プレコ
コリドラス
エンゼルフィッシュ
エビ

繁殖は可能?

繁殖は簡単です

 

プラティの繁殖は比較的簡単で初心者の方でもオスメスを混泳させる事で容易に繁殖をさせる事ができます。

プラティは卵胎生メダカの一種のため、卵ではなく稚魚を直接産む熱帯魚です。オスとメスを混泳させてしばらくするとオスが尾ビレを生殖器として利用してメスと交尾します。

交尾後1ヶ月ほど経過するとメスのお腹が大きく膨らみ、底面層をふらふらと普段見せない動きをするようになります。ここまでくると稚魚を産むまでそう時間はかかりません。

稚魚が産まれると親魚が食べてしまう事がありますので、隔離ケースなどに入れてあげて稚魚が産まれたら親魚だけを水槽に戻しましょう。

稚魚は比較的身体が大きいので細かく砕いた人口餌もすぐに食べるようになります。もし食べない場合はブラインシュリンプなどを与えて少しの間様子を見ましょう。

またグッピーや近親種のバリアタスなどの卵胎生種と交雑することもありますので、他の卵胎生メダカと混泳するのは避けるのが無難かもしれません。

水草との相性は?

非常に良好です

 

パンダプラティと水草は非常に相性がいいため、基本的にはどんな水草でも一緒に飼育する事が可能です。

パンダプラティは中性〜弱アルカリ性が飼育環境に適しているため、エキノドルス・テネルスやアヌビアス・ナナ、ピグミーチェーンサジタリアなどが適しています。

これらはCO2がなくても育てる事ができる飼育難易度の低い種ですので、初心者の方でもオススメの水草です。ヘアーグラスやヨーロピアンクローバー、リシアなどもプラティにはマッチしますが、高光量やCO2が必要で飼育難易度が高い水草のため慣れてきた頃にチャレンジすることをオススメします。

その他水草とも非常に相性がいいので、ぜひ色々組み合わせて飼育してみてください。

必要器具はなに?

基本レベル

 

特別な器具は必要ありません。
アクアリウムショップで販売されているような水槽セットでも十分飼育が可能です。ただし水温変化や水質変化には弱く病気になりますい種類のため、特に水槽に迎えいれたばかりの時には水質は常に綺麗な状態で維持できるようにフィルターはろ過能力の高い製品を選ぶことをオススメします。

また水温変化を起こさないようにするため、ヒーターはもちろんのこと夏場の暑さ対策のため最低でも冷却ファンは設置してあげるようにしましょう。

水槽 必要 30cm〜
照明 必要 LED照明
フィルター 必要 外部フィルター
クーラー 必要 冷却ファン
ヒーター 必要 対応水槽製品
必要 人工餌、生餌
水質調整剤 必要 カルキ抜き
エアレーション 必要 対応水槽製品
CO2装置 不要
底砂 必要 大磯砂

水槽

30cm〜

パンダプラティは最大で6cm前後まで成長しますが、1〜2匹であれば30cm水槽でも飼育する事が可能です。

あまり水槽が小さいと有害物質の蓄積するペースが早くなってしまうため、飼育数を多くするのであればフィルターを高性能のものにするか、水槽自体を大きなものを使用することをオススメします。

水槽サイズ 30cm 45cm 60cm 90cm
飼育可能匹数 2匹 7匹 15匹 50匹

照明

LEDライトレベル

LEDライト1灯で十分飼育が可能です。

基本的に熱帯魚だけであればそこまで明るさは求められません。パンダプラティはホワイトカラーが美しいため、LEDライトを若干ブルーよりのものを使用するとより美しく輝く傾向があります。

もし今後水草と一緒に飼育をするのであればADAから販売されているアクアスカイシリーズがオススメです。

フィルター

外部フィルターレベル

水質変化には弱い熱帯魚のため、30cm水槽で飼育する場合や複数飼育をする場合は外部フィルターレベルの高いろ過能力を持つ製品を使いましょう。

もし外部フィルターは高価で手が出しにくい、という方は上部フィルターを使うといいでしょう。ろ過能力は外掛け式フィルターよりも高いですし酸素を補給する役割も担いますのでオススメの製品です。

クーラー

冷却ファンレベル

パンダプラティは水温変化に弱く、夏場の暑い時期には水温上昇により病気になってしまうこともありますので冷却ファンを設置してあげましょう。

理想を言ってしまうと冷却力の強いクーラーを設置することなのですが、どの製品も比較的高価なのでご予算的に厳しい方は冷却ファンでも構いませんので、温度が上がりすぎないようにしてあげましょう。

また最近では遠隔から部屋のクーラーを操作する事ができる家電アイテムもあったりするので、日中の一番暑い時間帯だけクーラーをつけてあげるのもひとつです。

ヒーター

対応水槽であれば可

基本的に使用している水槽対応製品であればどんな製品でも可能です。

しかし個体によって最適温度が異なることも考えると温度可変式のヒーターがオススメです。

また熱帯魚が火傷しないように必ずカバーのついているヒーターを購入するようにしましょう。

エサ

人工餌・生餌

餌付けは簡単な種ですので、人工餌でも十分飼育が可能です。

もし購入時に餌付いていない場合はブラインシュリンプなどの生餌、またはひかりクレストなどの人工餌がオススメです。

パンダプラティは中層付近を泳ぎ回る熱帯魚のため、できれば沈降性の餌を与えるといいでしょう。

水質調整剤

カルキ抜きレベル

基本的に水質調整剤は必要ありません。

飼育水を作成する際にカルキ抜きだけすれば十分飼育する事が可能です。

オススメのカルキ抜きは水質調整剤として有名なリバースシリーズです。カルキ抜きの効果だけではなくろ過能力の強化やコケの生えにくい水質に変えてくれますので非常にオススメです。

底砂

大磯砂がオススメ

パンダプラティの飼育環境として水質は中性〜弱アルカリ性がいいとされています。

そのためアクアリウム経験者の中にはサンゴ砂をオススメする方も多いのですが、サンゴ砂は大幅にアルカリ性に傾けてしまう性質があるためパンダプラティの飼育には向きません。

またパンダプラティは弱酸性付近でも十分飼育する事が可能ですので、大磯砂や砂利を利用することをオススメします。ソイルも弱酸性に傾ける傾向があるため使用しても問題ありませんが、定期的なメンテナンスが必要なのと粒が崩れて有害物質に変化してしまうこともあるため、難しい水草を飼育する予定がある場合を除いて使うのは控えましょう。

理想の飼育環境は?

基本レベル

 

特別注意すべき点はありません。

丈夫で多くの熱帯魚と混泳させる事ができるため、初心者の方でも十分飼育する事ができます。

繰り返しになりますが細菌性の病気には弱いので、水質や水温変化には十分注意して飼育する必要があります。一度飼育環境に慣れてしまえばそうそう弱ることもありませんので、水槽に招き入れた初期の頃だけしっかり注意をしましょう。

寿命 約2〜5年
最大体長 約6cm
適性水温 22〜28℃
適性pH 中性〜弱アルカリ性
遊泳層 底層〜中層

寿命

2〜5

約2〜5年です。
一般的な熱帯魚と同じくらいです。
当然中には4年以上生きる個体もいますので一概には言えませんが、飼育環境に気をつけて飼育すれば4年以上飼育することも十分可能です。

最大体長

6cm

最大で6cm前後まで成長する小型の熱帯魚です。

オスとメスで成長するサイズが異なり、オスは4〜5cm、メスは5〜6cmとメスの方が若干大きく育ちます。小型のカラシン種に比べると大きく育つため、混泳する匹数や水槽の大きさには十分注意して飼育するようにしましょう。

適性水温

22〜28

22〜28℃と熱帯魚を飼育する上で平均的な水温です。

通常25℃前後に水温を設定されている方がほとんどですが、多少前後した水温内で飼育することも可能です。

ただし夏場や冬場の温度変化の激しい季節には耐えられませんので、できる限り水温を変化させないようヒーターやクーラーは設置してあげるようにしましょう。

適性pH

中性〜弱アルカリ性

中性〜弱アルカリ性が理想的です。
理想を言ってしまえば弱アルカリ性寄りの中性が最も良いとされていますが、比較的幅広いpH環境で飼育する事ができ、弱酸性下でも問題なく飼育する事ができます。

水槽環境に慣れている状況であればあまりpHには気を使わなくても大丈夫ですが、水槽への招き入れ初期にはできるだけ中性〜弱アルカリ性に近づけた状態で維持してあげるようにしましょう。

遊泳層

底層〜中層

パンダプラティは底層〜中層をメインで泳ぎ回ります。

同じ遊泳層の熱帯魚とも基本的には混泳する事ができますが、同種間で飼育する場合は注意が必要です。

おわりに

さて今回は昔から非常に人気の高いパンダプラティについてご紹介をしました!

パンダプラティは見た目が可愛いことから女性からも人気で、価格も安価で購入することができることから多くの方が飼育されています。

とても飼育しやすい熱帯魚ですので、これからアクアリウムを始める方にはオススメの種類です。