熱帯魚はその名前の通り、暖かい水の中に生息する魚です。
そのため冷たい水の中では生きる事ができず、ましてや冬場の0℃近い水なんてもってのほかです。
また季節によって水温は変化するため、一定の温度以下に下がらないように水を温め続ける必要があります。
その機能を備えるのがヒーターです。
今回はそんなヒーターの役割と選び方についてご紹介したいと思います。
もくじ
ヒーターの役割は?
ヒーターの役割はいたって単純、水槽内の水を温めるための器具です。
一般的な熱帯魚の適性水温は25℃前後とされているため、冬場の水温変化に耐えられる種類はほとんどありません。
また熱帯魚と一緒に飼育をする水草も低音には弱い種がほとんどのため、ヒーターは必須アイテムであることはご理解いただけると思います。
また水温が下がると熱帯魚に悪影響を及ぼすだけでなく、水槽内の病原菌が活発になることもあるため、ヒーターは必ず設置するようにしましょう。
ヒーターのワット数とは?
ワット数とは簡単に表現すると水を温める力を表す数字だとここでは考えていただければと思います。
数字が大きければ大きいほど温める力が強く、数字が小さければ小さいほど温める力は弱いということです。
そのため水量の多い大型水槽などはワット数の大きいヒーターを使うことになり、逆に水槽が小さければ小さなワット数でも水温を維持する事ができます。
以下に水槽の大きさごとの対応ワット数を記載いたします。
水槽規格 | ワット数 | 水量 |
30cm | 50W | 10〜20L |
45cm | 100W | 20〜40L |
60cm | 150W | 50〜60L |
90cm | 300W | 150L前後 |
120cm | 500W×300W | 250L前後 |
水槽が大きければ大きいほどワット数が増えているのがわかると思います。
上記の表は水槽のみの大きさで計算をしていますので、大きめの外部フィルターを複数繋いだりする際は水量も多少前後しますので、心配な方はワンランク上のワット数のヒーターを購入することをオススメします。
ヒーターの種類は?
ヒーターには「温度固定式」と「温度可変式」の2種類があります。
これらのヒーターの違いについて、性能とデザインの面から確認していきたいと思います。
温度固定式ヒーター
サーモスタットと温度感知センサーが同じ管の中に収めれている構造になっています。
メリットとしては同じ管の中に収められているため、スタイリッシュで水槽内がごちゃごちゃしません。また可変式に比べて安価なものが多いためコストを抑える事ができます。
デメリットとしてはその名の通り温度調整ができません。またサーモスタットと温度感知センサーが同じ管の中に収めれているためどうしてもヒーター周辺の水温しか感知できず、水温に偏りが出てしまう事があります。
メリット・・・スタイリッシュ、価格が安い
デメリット・・・温度調節ができない、水温が偏る傾向がある
温度可変式ヒーター
ヒーターと温度感知センサーが別々になっており、別の場所に設置することができます。
メリットとしては温度が自由にかえられることと、 ヒーターと温度感知センサーが別々になっているため水温を正確に感知できるため水温にムラが生じません。
デメリットとしてはヒーターと温度感知センサーが別々になっているため水槽内が少しごたついてしまうのと、値段が固定式に比べて少し高いことです。
ただし最近の可変式ヒーターはカバーの中にヒーターとセンサーが一緒になっているものがほとんどのため、ごたつくイメージもほとんど払拭できているのではないでしょうか。
メリット・・・温度調節ができる、水温に偏らない
デメリット・・・水槽がゴチャゴチャする、価格が高い
ヒーターの寿命はどれくらい?
ヒーターの寿命は意外と短く約1年で交換時期がきます。
その時期を過ぎても使用できないことはないですが、この後お伝えする危険性もあるのでできれば1年に1回かえることが望ましいです。
冬場に壊れてしまうと致命的ですので、私は1つ予備を購入しておいて2年に1度くらいの頻度で交換しています。
ヒーターの危険性
今までお話をした通り、ヒーターは熱を発する装置です。
そのため毎年ヒーターが原因で火事になっているご家庭が後を絶えません。
原因は様々ですが、例えば水換えをする際などヒーターが空気中に露出してしまい、異常過熱が起き発火などの理由があげられます。
一例にすぎませんが、こういった原因から事故につながる可能性も高いですので最低限以下の事を心がけましょう。
☑ 空気中に露出した状態で使用しない
最近は安全装置も進化してヒーターの内部にヒューズがあり、異常を感知するとそのヒューズが作動し通電をストップする機能が常備されるようになりました。
しかし念には念を入れて上記のことをしっかり守り、安全にアクアリウムを楽しみましょう。
ヒーターはいつからいつまで?
結論から言ってしまえば、1年中付けっ放しで問題ありません。
最近は温暖化の影響もあり、季節問わず真夏でも急激に気温が下がる事がありますよね。
「寒い!ヒーターつけなきゃ!」では時すでに遅しです。
ヒーターは熱帯魚の命綱ですし、ヒーターもバカではないので水温が一定温度を越えればそれ以上温め続けることもありません。
電気代も付けっ放しな状態とつけたり消したりする状態とでそこまで変わるわけではありませんので、熱帯魚のことを考えるのであれば常時つけておくのがオススメです。
ヒーターの電気代はどれくらい?
さてヒーターときいて気になる方も多いであろう電気代。
実際1ヶ月にどれくらいの電気代がかかるのでしょうか。これは使用するヒーターのワット数によって異なります。
現在1kWあたりの電化製品を1時間使用した時の価格は約27円とされています。
例として100Wのヒーターを1ヶ月使用した時の電気代を計算すると
100(W)÷ 1000(kW)× 24(h)×30(日)× 27(円)= 1,944円
となります。
ワット数にもよりますが、大体2,000円前後の電気代がかかることになります。
生体に対する配慮
ヒーターは熱を発して海水を温めるという構造をしているため、当然触れると熱いです。
私たちが熱いと感じるということは魚たちも触れると熱を感じます。
加熱部が露出しているタイプではまれに魚がやけどをしたり、水草が焦げたりする事例がここ最近報告されているようです。
ヒーターを購入する際はヒーター部分が露出しているタイプではなく、ヒーターカバーがついているものの購入をオススメします。
露出タイプのヒーターを購入してしまった方はカバーのみ購入することもできますので、そちらを購入しても良いかもしれません。
おわりに
さてさて今回はアクアリウム必須アイテムのひとつ、ヒーターについてお話ししました。
一見どれも同じように見えますが意外と考えないといけないことが多いのため、これからアクアリウムを始めようと思っている方は是非今回の記事を参考にしてください。
オススメはGEXから販売されている「ヒートナビシリーズ」です。
温度調節機能が付いており、熱帯魚が火傷しないようにしっかりとカバーが付いています。
また観賞魚を飼育する上で安全基準をクリアした安心設計のヒーターですので、事故にもつながりにくく初心者の方にもオススメできる製品です。