ラスボラ・エスペイの飼育方法(混泳・寿命・繁殖・水草・餌)

ラスボラの特徴
コイ科の熱帯魚でアクアリウム業界では昔から馴染みのある種類です。
ラスボラ属の熱帯魚は丈夫で温和な性格なためアクアリウム入門種としてオススメの熱帯魚です。
人工餌にも餌付きやすく混泳にも向いているため、これからアクアリウムを始める方にはオススメできる種類です。

飼育難易度は?

初心者向け

 

オレンジとブラックのコンストラストが非常に美しい熱帯魚で、一見地味な見た目ですが水草水槽で群泳させるととても映えます。

性格も温和で餌もよく食べてくれることからアクアリウムの入門種として有名です。同種他種問わず仲良く暮らしてくれる非常に飼育しやすい種です。

低pH下では体色がより美しく輝く傾向があるため、水草メインの綺麗な水の中で飼育してあげることをオススメします。

他種と混泳はできるの?

可能です

 

大人しい性格のため、同種異種問わず基本的には混泳する事が可能です。

同種間であれば複数飼育をして群泳させることもできますし、異種間であれば同じ遊泳層の熱帯魚でも混泳させる事ができます。

ただしエンゼルフィッシュやシクリッドとの混泳には注意が必要です。身体の小さなラスボラ・エスペイは成魚になって身体が大きくなったエンゼルフィッシュに捕食されてしまう事があります。

どうしてもそれらの種類の熱帯魚と混泳したいのであれば、成魚になったラスボラ・エスペイと身体の小さなエンゼルフィッシュで組み合わせることをオススメします。

カラシン
グッピー
シクリット
ベタ ×
オトシン
プレコ
コリドラス
エンゼルフィッシュ
エビ

繁殖は可能?

繁殖は難しいです

 

水槽飼育下では繁殖は非常に難しい種とされています。

繁殖をするためにはメス1匹とオス3匹を混泳させてペアを作るところから始めます。ペアが確認できたら通常よりもpHを0.5〜1弱下げることで産卵のスイッチを入れる事ができます。

pHを弱酸性寄りの6.0〜6.5くらいまで下げるとメスが産卵の準備を始めます。産卵は葉の表面などに産む事が知られているため、アマゾンソードやミクロソリウムなどの水草を入れておいてあげるといいでしょう。

卵を確認したら親魚に食べられないよう孵化する前にプラスチックケースに隔離するようにしましょう。孵化後はブラインシュリンプを上げるといいでしょう。

水草との相性は?

非常に良好です

 

ラスボラ・エスペイと水草は非常に相性がいいため、基本的にはどんな水草でも一緒に飼育する事が可能です。

ラスボラ・エスペイと色合い的にマッチしている水草はミクロソリウムやアマゾンソードなどのアマゾン川に生息するような水草と相性がいいです。

その他水草とは非常に相性がいいので、ぜひ色々組み合わせて飼育してみてください。

必要器具はなに?

基本レベル

 

特別な器具は必要ありません。
アクアリウムショップで販売されているような水槽セットでも十分飼育が可能です。水温水質変化にも比較的耐性のある種ですので、小さな水槽であっても数匹飼育する程度であれば外掛け式フィルターで十分飼育が可能です。

ただし夏場や冬場の温度変化の激しい季節のためにヒーターはもちろんのこと、クーラーまたは冷却ファンを設置してあげることをオススメします。

水槽 必要 30cm〜
照明 必要 LED照明
フィルター 必要 外掛け式フィルター
クーラー 必要 冷却ファン
ヒーター 必要 対応水槽製品
必要 人工餌、生餌
水質調整剤 必要 カルキ抜き
エアレーション 必要 対応水槽製品
CO2装置 不要
底砂 必要 ソイル

水槽

30cm〜

ラスボラ・エスペイは最大でも4cm前後までしか大きくならないため、30cm水槽でも十分飼育する事が可能です。

同種間で争うこともなく仲良く群泳してくれることから、以下の匹数であれば特に問題なく飼育する事ができます。ただしコリドラスやエンゼルフィッシュなどの中型の熱帯魚と混泳をさせる際は30cmでは手狭ですので、45cm以上の水槽で飼育することをオススメします。

水槽サイズ 30cm 45cm 60cm 90cm
飼育可能匹数 10匹 30匹 60匹 150匹

照明

LEDライトレベル

LEDライト1灯で十分飼育が可能です。

基本的に熱帯魚だけであればそこまで明るさは求められません。そのためラスボラ・エスペイだけであればGEXなどから販売されている安価なLEDカイトでも問題ありません。

もし今後水草と一緒に飼育をするのであればADAから販売されているアクアスカイシリーズがオススメです。

フィルター

外掛け式フィルターレベル

水質変化には比較的強いため30cm水槽で対応匹数程度の飼育であれば外掛け式フィルターでも飼育が可能です。

ただし水槽が45cmを越えると外掛け式フィルターではろ過能力が追いつかなくなってしまう可能性が高いですので、45cm水槽では最低上部フィルターレベル、60cm水槽であれば外部フィルターレベルのものを用意してあげることをオススメします。

クーラー

冷却ファンレベル

ラスボラ・エスペイは比較的水温変化に強いですが、夏場の暑い時期には冷却ファンを設置してあげましょう。

理想を言ってしまうと冷却力の強いクーラーを設置することなのですが、どの製品も比較的高価なのでご予算的に厳しい方は冷却ファンでも構いませんので、温度が上がりすぎないようにしてあげましょう。

また最近では遠隔から部屋のクーラーを操作する事ができる家電アイテムもあったりするので、日中の一番暑い時間帯だけクーラーをつけてあげるのもひとつです。

ヒーター

対応水槽であれば可

基本的に使用している水槽対応製品であればどんな製品でも可能です。

しかし個体によって最適温度が異なることも考えると温度可変式のヒーターがオススメです。

また熱帯魚が火傷しないように必ずカバーのついているヒーターを購入するようにしましょう。

エサ

人工餌・生餌

餌付けは簡単な種ですので、人工餌でも十分飼育が可能です。

もし購入時に餌付いていない場合はブラインシュリンプなどの生餌、またはひかりクレストなどの人工餌がオススメです。

もし餌を選ぶのが面倒な方はアクアリウムショップで販売されているオリジナルの餌を与えるといいでしょう。

水質調整剤

カルキ抜きレベル

基本的に水質調整剤は必要ありません。

飼育水を作成する際にカルキ抜きだけすれば十分飼育する事が可能です。

底砂

ソイルがオススメ

ラスボラ・エスペイを飼育する上で底砂は必須ではありません。

水槽内に底砂を入れないベアタンクでも十分飼育が可能です。しかし今後水草を飼育するのであれば底砂は必須になります。

水草を育てる上で栄養価の高いソイルを利用することで十分に水草を飼育する事ができます。ただしラスボラ・エスペイのみで飼育をする際はソイルの栄養価が逆にコケの発生理由になってしまいますので、ソイルだけではなく砂利を底に敷き詰めてその上からソイルを設置するのもオススメです。

またソイルは水質を弱酸性に傾ける性質を備えていますので、ラスボラ・エスペイの飼育には適しています。

理想の飼育環境は?

基本レベル

 

特別注意すべき点はありません。

丈夫で多くの熱帯魚と混泳させる事ができるため、初心者の方でも十分飼育する事ができます。

注意すべきは水槽のサイズに見合わない匹数を入れて、ろ過不足になってしまうケースです。初めは数匹だけ飼育して今後慣れてきたら匹数を増やしていくようにしましょう。

寿命 約2〜4年
最大体長 約4cm
適性水温 22〜28℃
適性pH 弱酸性〜中性
遊泳層 中層〜上層

寿命

2〜4

約3〜5年です。
一般的な熱帯魚よりも若干長いイメージです。
当然中には5年以上生きる個体もいますので一概には言えませんが、飼育環境に気をつけて飼育すれば5年以上飼育することも十分可能です。

最大体長

4cm

最大で4cm前後まで成長する小型の熱帯魚です。

どの熱帯魚でもいえる事ですが水槽のサイズによって成長する体長が変わりますので、小型のまま飼育したいのであれば30〜45cm前後の水槽で飼育することをオススメします。

適性水温

22〜28

22〜28℃と熱帯魚を飼育する上で平均的な水温です。

通常25℃前後に水温を設定されている方がほとんどですが、多少前後した水温内で飼育することも可能です。

ただし夏場や冬場の温度変化の激しい季節には耐えられませんので、できる限り水温を変化させないようヒーターやクーラーは設置してあげるようにしましょう。

適性pH

弱酸性〜中性

弱酸性〜中性が理想的です。
一般的な熱帯魚の適性pHとほとんど変わりませんので特別注意をする必要はありませんが、水質変化に敏感ですので不純物が水槽内に溜まって水質が変化しないようにろ過がしっかりできるような環境を整えましょう。

遊泳層

中層〜上層

ラスボラ・エスペイは中層〜上層をメインで泳ぎ回ります。

今後中層付近を縄張りとするエンゼルフィッシュと混泳する予定がある方は大きめの水槽を用意するか、葉の大きな水草を複数飼育してあげると隠れる場所になります。

おわりに

さて今回は昔から非常に人気の高いラスボラ・エスペイについてご紹介をしました!

見た目は非常に地味ではありますが、水草メインの水槽で群泳させると非常に映える姿をしています。今後水草を中心に水槽をレイアウトしようと考えている方にはオススメできる種類の熱帯魚です。