近年テレビでも取り上げられるようになり、再び人気が出てきたアクアリウム。
様々な熱帯魚や水草を組み合わせて水槽という空間で切り出し、美しい風景を創り出すことができる素晴らしい趣味です。
しかしこれからアクアリウムを始める方からするとどんな道具を揃えればいいかわからない、という方も多いのではないでしょうか。
今回はアクアリウムショップのプロの方から聞いたアクアリウムを始めるために必要な道具をご紹介させていただきます。
もくじ
アクアリウムを始める前に!
アクアリウムを始める前に確認すべき点がひとつあります。
それは「熱帯魚メインの水槽」を創るか「水草メインの水槽」を創るかを選択することです。
難易度でいうと熱帯魚メインの水槽の方が水草メインの水槽よりも圧倒的に低いです。そのためまずは熱帯魚メインの水槽から始めて、慣れてきたときに水草メインの水槽に移行していくという方が多いです。
今回は「熱帯魚メインの水槽」と「水草メインの水槽」に分けて必要な道具をご紹介していきたいと思います。
共通で必要な道具
まずは初めに「熱帯魚メインの水槽」と「水草メインの水槽」に共通して必要な道具をご紹介したいと思います。
水槽
これがなければアクアリウムは始められません。
水槽は30〜180cmまで様々な大きさの製品が販売されており、さらに種類もガラス製とアクリル製の2種類が展開されているのでここから選ぼうと思うと色々目移りしてしまうこともありと思います。
こんな中でオススメする水槽は60cm規格の水槽です。
考え方は人それぞれですが60cmの大きさがあればある程度の種類の熱帯魚を混泳させることができ、飼育数も10〜40匹と多く飼育することもできます。
また水草を前景草、中景草、後景草と使い分ける場合、ある程度の奥行きと幅、高さが必要になります。45cm水槽だと正直小さく複数の水草を飼育するには手狭になったしまうことが多いです。
詳しい水槽の選び方はこちらからご覧ください。
熱帯魚飼育に最適な水槽のサイズと選び方について徹底解説!フィルター
汚れた飼育水を綺麗にろ過してくれるフィルターです。
この用具がなければ有害物質が蓄積してしまい、熱帯魚は耐えられずすぐに死んでしまいます。
フィルターには「外掛け式フィルター」「上部フィルター」「外部フィルター」などいくつか種類があり、価格や機能面は様々あります。
そんなフィルターでオススメの水槽は外部フィルターのエーハイム2213です。
飼育数にもよりますが外掛け式フィルターや上部フィルターではろ過不足になってしまう場合があります。60cm以上の水槽を使う場合は基本的にろ過能力の高い外部フィルターをオススメします。
また水草を飼育する際はCO2添加が必要になりますが、外部フィルター以外の製品だとCO2が水槽外に逃げてしまうため水草飼育には不向きです。
たくさん熱帯魚を飼育したい場合や水草を飼育する場合は外部フィルターを使用するようにしましょう。
詳しいフィルターの選び方はこちらからご覧ください。
フィルターの種類とろ過能力の違いは?オススメ製品や選び方を徹底解説!ろ材
ろ材はろ過を実際にするフィルターに設置するものです。
ろ材には「物理ろ材」「生物ろ材」「化学ろ材」の3種類があります。
物理ろ材は大きな汚れやゴミを物理的に取り除くもので、生物ろ材はアンモニアや亜硝酸塩を分解して無害な物質に変換する機能を持ち。化学ろ材は匂いや黄ばみをとる効果があります。
それぞれでオススメの製品は以下の通りです。
☑ 生物ろ材・・・パワーハウスシリーズ
☑ 化学ろ材・・・ブラックホール(ヒカリ)
上記にご紹介した製品は他の製品に比べると非常に高性能なため、全てを揃えていただければ高いろ過能力を発揮してくれると思います。
詳しいろ材の選び方はこちらからご覧ください。
アクアリウムに必要なろ材の種類は?プロが選ぶオススメの製品をご紹介!ヒーター
飼育水を熱帯魚が生きることができる温度で維持するための道具、ヒーターです。
これがなければ水温はどんどん下がってしまい、熱帯魚はひとたまりもなく死んでしまいます。
ヒーターにもいくつか種類があり、各メーカーから販売されているため選び出すときりがありません。
そんなヒーターのオススメ製品はヒートナビシリーズです。
ヒートナビは温度調節機能がついており、熱帯魚や水草の最適な温度に合わせて温度調節をすることができます。またヒーターにカバーがついており熱帯魚が近づいても火傷をしないようなデザインになっています。
詳しいヒーターの選び方はこちらからご覧ください。
アクアリウム用ヒーターはいつからいつまでつけるべき?ヒーターの選び方とオススメ製品をご紹介!照明
熱帯魚を綺麗に映す出すためにはアクアリウム専用の照明が必要です。
照明はカラーリングや大きさ、性能によって価格が異なり、こちらも各メーカーから複数の製品が発売されています。
これらの照明の中でオススメなのはADAから販売されているアクアスカイシリーズです。
ADAは超大手アクアリウムメーカーで、アクアリウムをするための製品を数多く販売しています。アクアスカイシリーズは熱帯魚を綺麗に映し出すだけでなく、水草を飼育するために必要な波長がしっかりと揃っています。
また水草をトリミングする際にわざわざ照明をどかさなくてもそのまま作業をすることができ、メンテナンス面からもオススメできる素晴らしい製品です。
しかし若干高いのが難点でどのサイズでも1万円以上の価格なります。費用的に難しい場合はジェックスなどから販売されている照明などを購入しましょう。
詳しい照明の選び方はこちらからご覧ください。
アクアリウム専用の照明の種類と選び方は?プロが紹介するLEDライトのオススメ製品は?底砂
引用:ADA
水草を育成するためには不可欠な底砂。
アクアリウム用の底砂には大磯砂、溶岩石、ソイル、セラミックなど様々種類があり、性能も様々あります。
オススメの底砂はADAから販売されているアクアソイルシリーズです。
こちらもADA製の製品で高栄養で水草を育てるには最適の製品です。また多くの熱帯魚が弱酸性よりの水質を好む傾向があるのですが、ソイルは水質を弱酸性に調整する機能があるため熱帯魚の飼育にもオススメできる製品です。
しかし正直なところ、底砂に絶対はありません。それぞれの底砂に長所短所がありますので飼育する生体に合わせて選択してください。
詳しい底砂の選び方はこちらからご覧ください。
アクアリウムの底砂の種類と選び方!プロが紹介するオススメのソイルは?水質調整剤
水道水を熱帯魚を飼育できる飼育水に変換させるための水質調整剤です。
水道水には塩素や重金属系の熱帯魚に有害になる物質を無効化し熱帯魚の住める水に変える能力があります。
オススメのカルキ抜きは水質調整剤として有名なリバースシリーズです。
カルキ抜きの効果だけではなくろ過能力の強化やコケの生えにくい水質に変えてくれますので非常にオススメです。
詳しい水質中和剤の選び方はこちらからご覧ください。
カルキ抜きの正しい方法と必要な時間は?アクアリウムのプロがオススメする製品もご紹介!熱帯魚メインの水槽の場合
熱帯魚メインの水槽の場合はたくさんの道具を用意する必要はなく、先ほどご紹介をした基本的な道具のみで飼育が可能です。
飼育する熱帯魚の種類や飼育数にもよりますが、あまり高価な製品は必要ありません。言ってしまえばアクアリウムショップなどで販売されている水槽セットでも十分飼育することは可能です。
先ほどご紹介をした共通道具以外で必要な道具は以下の通りです。
エアレーション
エアレーションは水槽内に酸素を送り込む役割を持つ道具です。
熱帯魚は人間と同様に生きるためには酸素が必要なため、一定量の酸素が飼育水に取り込まれている必要があります。
特に外部フィルターを使用する場合は外気に触れることがほとんどないため酸素不足に陥りがちです。外部フィルターを使用する際は必ずエアレーションを設置するようにしましょう。
餌
熱帯魚を飼育する上でご飯は欠かせません。
こちらも各メーカーから様々な製品が販売されており、熱帯魚の種類ごとに製造されていたり、沈降性浮遊性など性質の違いごとに製造されていたりと様々です。
これらの餌の中でオススメなのはひかりクレストシリーズです。
熱帯魚の種類ごとの好みに合わせて製造されているため、人工餌に餌付いていない個体でもしっかりと餌付けることができる高品質の製品です。
それ以外にもアクアリウムショップオリジナルの餌も非常に食いつきがよく、水質も汚しにくい物質で合成されていることが多いためオススメです。
詳しい餌の選び方はこちらからご覧ください。
熱帯魚に合わせた餌の種類と選び方!アクアリウムのプロが選ぶオススメの製品は?水草メインの水槽の場合
水草メインの水槽の場合は共通道具以外にもいくつか揃えなければならない道具がいくつかあります。
以下に水草飼育に必要な製品をご紹介していきたいと思います。
CO2添加装置
水草を飼育する上での必需品、CO2添加装置です。
植物は成長するために二酸化炭素を使用して光合成を行うことで大きくなります。そのため水草を成育させるためには二酸化炭素は不可欠で、添加することでより元気かつ健康的に育てることができます。
オススメのCO2添加装置はADAから販売されているDo!Aqua CO2スターターキットです。
機能面だけではなくデザインも洗練されており、価格も比較的安価なことからCO2添加装置の入門製品として親しまれています。
その他チャームから販売されているCO2添加装置セットも必要なものが全て揃っていますので、初めて購入される方には非常にオススメできる製品です。
トリミングセット
成長した水草を綺麗にトリミングするために使用するハサミやピンセットです。
種類は非常に多くあり、カーブを描いている製品もあれば非常に長い柄を持つ製品もあります。
必要なトリミングバサミやピンセットは飼育する水草の種類によって異なります。弊サイトでは水草ごとに必要なトリミング製品をご紹介しておりますので、そちらをご覧ください。
その他必要な製品
さて上記でご紹介した製品以外に必要な細々した道具をここでご紹介したいと思います。
こちらは必要な道具とオススメ製品を表でまとめましたので、こちらをご確認ください。
必要な道具 | オススメ製品 |
バケツ ×2 | 5L以上のもの |
水温計 | デジタル水温計(テトラ) |
水質測定キット | テスト6in1試験紙(テトラ) |
プロホース | プロホースエクストラ(水作) |
コケ取り道具 | スクレイパー(フレックス) |
タイマー | デジタルタイマー(リーベックス) |
上記製品は主に掃除するための製品や水換えをするときに必要な道具になります。
またタイマーは照明を時間ごとにオンオフをする際などに使用することができるため、自宅にいないときや寝るときなど手動で操作しなくても自動でスイッチが切り替わるためオススメです。
おわりに
さて今回はアクアリウムを始めるために必要な道具をご紹介させていただきました!
ここに挙げた製品以外にもシチュエーションに応じて必要な道具は異なります。
道具に凝り出すと色々欲しくなりますので、まずは基本の道具を揃えてそこから追加で購入していくことをオススメします。